「銀河ヒッチハイクガイド」を読んだら脳みそがぶっ飛んだ。

銀河ヒッチハイクガイド

とにかくぶっ飛んだ小説「銀河ヒッチハイクガイド」。

ダグラス・アダムスが書いた「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズの第1作、「銀河ヒッチハイクガイド」を読みました。
第2作「宇宙の果てのレストラン」、第3作「宇宙クリケット大戦争」、第4作「さようなら、いままで魚をありがとう 」第5作「ほとんど無害」
というシリーズになっているそうですが、著者は本書をシリーズ物にするつもりはなかったそうで本書「銀河ヒッチハイクガイド」は1冊で完結しています。

Googleで「人生、宇宙、すべての答え」を検索すると「42」と返ってくるという話題の元ネタとなっている小説です。
クレイジーでくだらなくてナンセンスだけど深みのあるぶっ飛んだ文章で脳みそは破裂寸前になりました。

Google先生で「人生、宇宙、全ての答え」と検索してみて欲しい。

Googleで「人生、宇宙、全ての答え」と検索するとこう答えが返ってくる。
(Googleで人生、宇宙、全ての答えと検索)

その答えの元ネタになっている小説こそ「銀河ヒッチハイクガイド」なのです。
「ふーん。」って思って手にとって読んでみたらもの凄い世界が広がっていたので1人でも多くの脳みそがぶっ飛んだらいいのにと思ってログを残すのです。

(ネタバレや引用を含むので、それを好まない人はごめんなさい。)



あらすじはテキトーに紹介でいいですよね。

読めばいいですしね。
(イメージが沸きやすいように映画版の画像を引用したりしてます。)


【テキトーなあらすじ】

アーサーデント

出典:http://nixxie-fic.tumblr.com/post/86795491229/happy-towel-day-to-all-you-hoopy-froods-out-there

地球人アーサー・デントは「家を立ち退けぶっ壊すから。」と言われて「やだ!やだ!」と抵抗している。
友人フォード・プリフェークトはそんな彼を飲みに誘います。「いいから。いくぞ。」

飲み屋でアーサーはフォードにえらく沢山お酒を飲まされる。意味も解らずだ。
フォードは言う。衝撃の事実。

「オレ、宇宙人。しかも銀河ヒッチハイク・ガイドっていう高尚な本を書くために調査してる人。そんで、言いにくいんだけど、もうすぐ地球ぶっ壊れるから




フォードとアーサー。「地球こわれるでこれー!」

出典:http://alpacakewpie.blog134.fc2.com/blog-entry-151.html

アーサーは信じられないけど、そんなこんなで凶暴なヴォゴン人が地球壊しにくる。
「あ、終わったわ。地球。」




ゼイフォードかっこいいよゼイフォード。

出典:http://chonmi.blog88.fc2.com/blog-entry-171.html?sp

その頃ゼイフォード・ビーブルブロックス(本を読んでも急すぎて誰だよおめぇ?てなります。)は銀河帝国大統領になりました。
派手なパレードやって、テンション上がっちゃったんで最先端の宇宙船<黄金の心>号を盗みます。
美しい愛人トリリアンと共に。




怖ぇよヴォゴン人。

出典:http://alpacakewpie.blog134.fc2.com/blog-entry-151.html

なんや地球壊れたやんけ。死んだわー。と思っていたらフォードが宇宙船をヒッチハイクしたので助かりました。
でもその宇宙船はヴォゴン人の宇宙船なので死んだも同然です。
ヴォゴン人凶暴だからすぐ殺されるもん。

なんやかんやで宇宙に投げ出されて死ぬアーサーとフォード。

と、思いきやゼイフォードが盗んだ宇宙船がたまたま彼らを拾ってまた助かります。
この確率は、2の2706709乗分の1だってんだから不可能の塊です。

不可能を可能にする装置を搭載したスーパー宇宙船<黄金の心>号は伝説の惑星マグラシアに到着。
冒険だいすきゼイフォード、大!歓!喜!
鬱なロボット、マーヴィンはずっと鬱。

マグラシアの冒険で置いてけぼりにされたアーサーは変な老人スラーティバーファーストに出会い、色んな真実を聞かされる。




地球上で1番賢い生物はネズミでね、次がイルカでね、ヒトは3番目なんだってさ。

画像はイメージです。

賢い生命体ネズミが真実を告げる
「お前らヒトを使って実験してたのよ、いっせんまんねんも。人生、宇宙、全ての答えは42なんだけどさ、それが何の問いに対する答えなのかわかんなくて。はよ教えろください。というか君の脳分析するから脳みそください。」

マジかよ無理だよ。ってなってマグラシアから逃げ出した一行はおなかが減ってきました。
ちょっと宇宙の果てのレストランにでもいきますか。

という感じ。

(読んだヒトにしか伝わらないアレだったらごめんなさい。)




そんな事よりとにかく表現が面白い。なんなんだコレは。

英語からの和訳なので。。。
というのを差し引いても面白い。この世界観はワタシにはなかった。

いくつか引用を交えて紹介したい。




この世に存在する最高のお酒ガラガラドッカン。

画像はイメージです。

「銀河ヒッチハイク・ガイド」にもアルコールの項目はある。それによりと、この世に存在する最高の酒は汎銀河ガラガラドッカンである。
この酒を一杯飲むのは、スライスレモンに包んだ大きな黄金のレンガで脳天をかち割られるようなものだという。

(中略)

それどころか、自分で作る方法すら書いてある。
まず、ジャンクス・スピリットをひと壜用意する。
そこにサントラジナス星系第五惑星の海水を適量 ― サントラジナスの海水と来たら、と「ガイド」は言う。ああ、サントラジナスの魚ときたら!!
アークトゥルスの超強力ジンの角氷を三つ溶かす(ちゃんと氷らせたものを使うこと。でないとベンジンが抜けてしまう)。
フェイリアの沼気を四リットル溶かして泡立てる。フェイリアの沼沢地で快感に身を任せて命を落とした、幸福なヒッチハイカーをしのんで。
銀のスプーンの背に、クォラクティンの超絶ミントのエッセンスを適量垂らして浮かべる。あのほの暗いクォラクティン帯の、陶然たる香気のなかでもとくにかぐわしい香り ― かすかに甘く神秘的な。

そこにアルゴルの太陽虎の牙を加える。牙が溶けて、アルゴルの太陽が奥底で燃えさかるのを眺めよう。

ザンフォアを一滴。 オリーヴを一個。

さあ乾杯・・・だが・・・少しずつ、慎重に・・・

1口のんだら正気じゃいられなさそうなお酒ですよね。よく解んないけど。
想像力を駆り立てる変な材料達にワクワクするのもあるのですが
「ああ、サントラジナスの魚ときたら!!」の意味わからない感じも相当スキですワタシ。




ヴォゴン人の詩は言うまでもなく殺傷能力有。

出典:http://jeana.hatenablog.jp/entries/2005/09/19

言うまでもなく、ヴォゴン人の詩は宇宙で三番目に恐ろしい詩である。二番目に恐ろしいのは、クリア星のアスゴート人の詩だ。
アスゴートの詩聖、げろ吹きグランソスが自作の詩「ときは真夏の朝、わが脇の下に萌えいでし小さき緑のべたべたに寄す」を朗読したときには、聴衆のうち四人が内出血で絶命し、銀河系中部文芸盗用協会会長は自分の足を一本かみ切ってようやく助かった。

グラソンスは聴衆の反応に「失望した」と言われ、『わが愛しの浴槽のゴボゴボよ』と題する十二巻の叙事詩の朗読にとりかかろうとしたが、そのとき彼自身の大腸が、このままでは人命どころか文明さえ危ういとあせって飛びあがり、のどを突破して脳みそを絞めあげたということである。

そしてこの宇宙で一番恐ろしい詩は、イギリスはエセックス州グリーンブリッジのポーラ・ナンシー・ミルストーン・ジェニングスの作品だったが、惑星・地球が破壊されたときに作者ともども消滅した。

壊すぎんだろヴォゴン人。でも一番ヤバいのは地球人なの!?

詩で人命を奪い、文明まで破壊するという発想が。ヤバすぎる。
ていうか宇宙で一番恐ろしい詩が地球にあったとは。ヴォゴン人にやられなくても地球そのうち吹っ飛んだんじゃないかなコレは。
何か作者の知人で、スゲー変な詩を作った人。とかそういう元ネタありそう。




ほんとうに必要な事も教えてくれたりするよ。

画像はイメージです。

もう少し先になると書き手も多少は落ち着いてきて、ほんとうに知る必要のあることを教えてくれる。
たとえば、美しいことで有名な惑星ベスラミンを訪れたときの注意事項などが書かれている。
この惑星では、年に百億人も訪れる観光客のせいで浸食が進むのを憂慮していて、惑星滞在中に摂取した量と排泄した量に差があると、出国するときにその正味差分を外科的に切除されることになっている。
だから、トイレに行ったらなにがあってもかならずレシートをもらっておかなくてはならない。

なんでこんな発想ができるのか不思議で仕方がない。
「外科的手術で切除」「トイレでレシート」って。シュールすぎんだろーがよ。




他にも見所はいっぱいあるんだけれど。

長々と引用を繰り返してもアレなのでコレくらいにしておこうと思います。

  • ぶっとんだ表現をお求めの方。
  • 非日常でシュールで壮大なストーリーをお求めの方。
  • 銀河ヒッチハイクガイドの書き手を目指している方。
  • 一読の価値有りかと思うのであります。




    まとめ。


  • 銀河ヒッチハイクガイドは本当は5部作らしい。
  • とにかく表現やギャグが面白い。
  • ヴォゴン人には気をつけて。
  • ネズミが地球で一番賢い生物。
  • ぶっとんだ世界観を堪能すべし。
  • よきヒッチハイクライフをー。

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